テスラが最近、1万4千人の大規模な人員削減を発表しました。この決定は、電気自動車(EV)市場での中国製低価格車の台頭と需要の低迷が原因です。昨年第4四半期の営業利益は対前年比で47%減少し、株価も昨年末の248ドルから今月には161ドルまで35%下落しました。
ブルームバーグ通信によると、テスラのCEOイーロン・マスクは社員への電子メールで「10%以上の人員を削減するという難しい決定を下した」と発表。この大量解雇には、ドルー・バグリノ上級副社長やロハン・パテル副社長を含む高位の幹部も含まれています。
テスラの第1四半期の車両引き渡し台数は38万6810台と、前年同期比で8.5%減少しました。これは2020年第2四半期以来、約4年ぶりの減少です。この背景には、EVの需要減速と、比亜迪(BYD)を含む中国企業の低価格車との激しい競争があります。
また、充電インフラの不足や政府の補助金削減などが購入意欲を冷ます要因となっています。テスラはこの状況に対応するために価格を下げましたが、これが収益性の低下につながっています。昨年第4四半期には、世界のEV販売台数で1位だった座をBYDに譲りました。
今後の見通しについて、テスラは23日に第1四半期の営業実績を発表予定です。市場では、業績がさらに悪化しているとの見方が強く、その結果が待たれています。業績の不振と人員削減のニュースは、テスラの株価に大きな影響を与えており、投資家の間には懸念が広がっています。
テスラのこれまでの強さが試される状況ですが、世界的なEV市場での競争はより激しくなることが予想されます。個人的には、テスラがこの困難を乗り越え、革新を続ける姿を見守りたいです。イーロン・マスクのリーダーシップとテスラの技術力が、この危機をどのように乗り切るか、その動向に注目が集まっています。