2000年代、日本女性の間で流行した「巻き髪ヘアスタイル」は、ファッションアイコンとして知られる蛯原友里（通称：エビちゃん）によって象徴されました。彼女が特徴づける、ゆるく内側にカールさせたロングヘアの「エビちゃん巻き」は、当時の多くの女性に影響を与えました。このブームの中で、「名古屋巻き」や「盛り髪スタイル」、「ひし形シルエット」など、様々な流行が生まれていきました。
この巻き髪文化を支えてきたのが、ヘアケア家電メーカーのクレイツです。2000年代のブームから現代にかけて、巻き髪はどのように進化してきたのでしょうか。この問いに答えるため、クレイツからは2000年代のブーム、そして現代の韓国ヘアトレンド「ヨシンモリ」までの進化について、詳しく聞く機会を得ました。
1980年代までは美容室が「パーマ屋さん」と呼ばれていた時代から、カールアイロンを用いたスタイリングは大きく変化しました。特に、2000年代に入ると「エビちゃん巻き」が大流行し、ヘアアイロンが一般家庭にも普及し始めました。この流れは、ファッションアイコンの出現と、美容師とのコラボによる商品開発によって加速されました。
2000年代初頭、バブル崩壊後のファッションはより女性らしいものへとシフトし、「婚活」ブームとともに「モテ系」、「愛され系」のスタイルが流行しました。そんな中、カリスマ美容師の宮村浩気氏とのコラボにより、クレイツは「モテ髪アイロン」としてアイロンを発売し、爆発的なヒットを記録しました。これは、「自分でもモテ髪になれる」という消費者のイメージを強く打ち出した結果です。
感想：
巻き髪ブームの背景には、時代のファッショントレンドや社会的背景が深く関わっていることがわかります。特に、消費者が自らもモテ髪になれるという希望を持てるようになった点は、ヘアスタイルが単なる外見の装飾を超えて、自己表現や自信に繋がる手段であることを示しています。今後もヘアスタイルのトレンドは進化を続け、新しい文化を生み出すでしょう。
