北朝鮮が新型コロナウイルスの流行により国境を封鎖した後、深刻な食糧難に見舞われ、飢え死にする住民が続出しているという衝撃的な報告があります。ある脱北者のインタビューによれば、防疫規則違反者は労働教化所に送られ、韓国の文化コンテンツを共有した人々は公開処刑されるなど、北朝鮮の政府は住民に対して厳しい統制を強化しています。
英国BBCによるこの脱北者、キムさんのインタビューは、北朝鮮の現実を生々しく伝えています。キムさんは、北朝鮮が放送を通じて全世界での感染者の死を見せながら、防疫規則を徹底するよう住民に強要していたと述べています。このような厳しい措置により、一部の住民は労働教化所に送られたり、さらに悪化した食糧事情により餓死する人々が出るなど、人権侵害が深刻化している状況が浮き彫りになっています。
キムさんは、自分が知っている農夫二人が昨年4月に餓死したことや、隣町の老夫婦が飢え死にしたエピソードを語っています。また、北朝鮮当局が韓国の文化コンテンツに対する取り締まりを強化し、昨年4月には22歳の青年が公開銃殺される場面を見せられたという衝撃的な証言もしています。キムさんによると、この青年は韓国の歌や映画を共有したという理由で処刑され、「反社会主義行動」の取り締まり班が街で住民を脅かし続けているとのことです。
幼い頃から韓国のテレビを密かに見ながら育ったキムさんは、ますます抑圧的になる北朝鮮の体制に幻滅を感じ、特に新型コロナウイルス感染症で当局の統制が強まったことに不満を抱いていました。キムさんは、多くの人々が北朝鮮政府が新型コロナの危険を誇張し、抑圧の口実にしていると考えていると伝えています。
この報告は、北朝鮮の住民が直面している厳しい現実と人権問題を浮き彫りにしています。飢餓、強制労働、公開処刑など、生命の尊厳が踏みにじられている状況は、国際社会にとって深刻な懸念事項です。このような状況を目の当たりにすると、私たちが享受する自由や基本的人権の重要性を改めて認識することにな
ります。北朝鮮の住民にとって、基本的な生存権や表現の自由が侵害されている現状は、私たち全員が共感し、理解を深めるべき重要な問題です。
